2014年9月4日木曜日

先日見た夢

家に女と、その友達の男といると、
検診係のような風貌の男がインターホンをならし、伝票届いてませんか、と尋ねてくる。
答えあぐねていると、まあ仕方ないですね、と言い、
同じような風貌の人間約15人で庭を解体し始める。

ああ、これはやばいやつだ、
と、判断し、混乱しながら、
二階の電話から110を押し、警察に連絡するも、
担当部署が違う、
と、取り合ってもらえない。

下に降りると庭は木も草もすべて美しく刈りとられ、
家の中の一階も床が剥がされていて、
女の友達の男は死んでいた。

ああ、これは解体して金目のものを奪い、かつ後に法外請求をするという二重強奪で、
余計な目撃者は殺すやつだ、
と判断し、血の気が引き、
女と逃げる。

カジノの10階から降りて行くためには、各階の規定メダル数を稼がなければならない。
幼児のプロポーカー(人魚の足の衣裳をはいている)が渋い顔をしてカードをさばいている。
ギャンブルをしたことはなく、メダルを稼ぐ自信はない、
追手はじりじりと近寄ってくる。

映画俳優と女優が腕を組んで登場し、
群衆が大きく動いている隙に、女と非常階段に忍び込む。

頭の中は真っ白のまま、
二人で全力で螺旋階段を駆け下りていくが、
追手は後ろから、また前からも待ち構えているので、
手すりに乗って、追手をすり抜けながら滑り降りる。

風圧を激しく浴びながら、
突き破る針のように落ちていく、
助かる見込みと女の手は、首の皮一枚繋がっている。

円柱状の空間の中心線を軸として、
外壁という外壁は次第に激しく巻き上がっていく。

女は傷を負っていて、手すりに上手く乗れず、手が離れる。
助かる見込みと女の手は、遙か後方でもう見えない。
(女はしかし生きている、理由はわからない。)

体は、遙か先のなにかから吸い寄せられるままに、
速度は増す一方、そのまま手すりを逆走し上方へ、
そして空へ投げ出され、
手すりも軸も外壁も追手もすでになく、
大きく緩やかな放物線となる。

一面の空。速度は意志を既に超えている。

そのまま、熱狂につつまれたスタジアム、
サッカーが行われているそのときその頭上を、
鮮明な解像度で弧が描かれていく。

躍動感をもって駆け抜ける20数名の選手、歓声をあげる両国のサポーター、
色とりどりの旗と人と、
その、なにの視界にも入る前に、
向こう側のゴールバー左上あたりをかすめ客席に突っ込む、

停止、視界が消える。

黒。

おそらく全て速度の前に置き去りにされたので、
もはや生死の基準もわからない。

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