(公会計も企業会計も憶測のもと雰囲気で捉えてるので、補足ご指摘等いただければありがたいです。)
まず、税金とか助成金って、基本もらいものなのできちんと使いきらないといけない。
助成事業に関して(非営利会計グラフの下側ね)、手書きで「基本的に赤字」って書いたのは、
大多数のプロジェクト支援型助成金は、余ることは想定されていない「赤字補填」っていう考え方があるから。
助成金はたいてい対象事業が終わった後に事業報告書の提出が求められて、
ちゃんと目的通りにつかわれたかチェックされ、厳しいところだと余ったお金は返還しないといけない。
そうでなくても、「余ったら繰り越していいよ」という空気はあまりない。
どんなにうまく計画通り効率よく進めても、お金が「増えることはない」。
正確には、余らせる予定で計画をたてる発想がない。
つまり、上段で溜め込んだ収益で各種費用をまかなった上で、bを補填しないといけない。
メイン事業が下段であることが多いので、下段の事業でそもそも黒字が計画すらできないというのはかなりしんどいです。
この辺が非営利団体の大きなジレンマ。
当たり前っちゃ当たり前だけど、この下段の事業にリソース(お金も労力も)がとられて、
収益事業にかけるリソースが慢性的に足りないってのもありますよね。
なんつーか100%収益事業をしている企業と同じ土俵にたてるわけもなく。
上段と下段のバランスで見ると、やっぱり基本収益事業ベースの企業の一部のCSR部、とかは財務バランスはいいなあと思いますよね。
(内情はいろいろあると聞きますが。)
じゃあどうしたらいいのか。
団体自身としての努力としては、
・財源の負債性(返還義務のある助成金など)のあるなしの切り分けを各事業ごとに明確にする(上段下段の切り分け)
・負債性がなくかつ安定した財源確保(会費・一般寄附・継続した収益事業など)
・助成金を含む事業の計画・活動進捗の把握を精確に(黒字が望めない以上、赤字をなるべく出さないように)
あとは、常勤スタッフの人件費にあてられる長期的な助成先を探すとか、
臨時スタッフ雇用と助成金の抱き合わせを適宜うまく使っていくとか。
下段の公益性の高い活動で収益性をも同時に生むような、いわゆる「ソーシャルビジネス」?と呼ばれるような事業計画ができればもうそれにこしたことはないけれど、
これってマーケティング能力をはじめとした総合的な経営能力がないとしんどいなーとか思うので、
全国の全非営利団体にこれを求めるのって酷だと思うんです。
いわゆる「NEW!ビジネスモデル」なるものをつくらないといけないし。
(ソーシャルビジネスできる人って「すばらしい理念をもった優秀な社長さん」ってことで、でもこういう人たちって別に今に始まったことじゃないですよね。)
それと、全非営利団体の活動ジャンルにソーシャルビジネスが適用できるかっていうと、そうではないのかな、と思います。
(ソーシャルビジネスのことよくわかってないですが。えらそうにすみません。誰か教えてください。)
なので全国の非営利団体がもっと活躍するには、やっぱり助成システムがもっと充実する必要があると思ってます。
それはいただいたお金をプロジェクトベースではなく人件費や管理費という運営全体に充当できて、余っても返す必要がない、そうすれば非営利事業で利益を出す計画が組めて、団体もお金稼ぎのセンス・能力・リソースがなくても成長のプランを描きやすくなる。
すばらしいね~と思うけど、そんな足長おじさんはどこにいるのかな?
足長おじさーん。
たぶん、国よりもひとつかふたつ下位のところに、多様な「再分配の主体」がもっといっぱい必要なのかなーと思っています。
プロジェクトごとににだしっぱなしもらいっぱなしって関係じゃなくて、
そこそこ長期的なつながりがあって、「おっす!」「ハイ!BOSS!」みたいな関係性というか。それが多様にあるというか。
そういう緩やかで立体的な関係性の中に多層に組み込まれていけば、人件費も助成金で安定してもらえるーみたいになるのかなと。
そんなにきちんとリサーチもせずこんなこと書いて恥ずかしくなってきたけど、、所感です。何か補足あればどなたか教えてください。
余談、
非営利団体に対する融資が昨今注目されていますが、
融資とさっきの非営利会計の構図って同じ絵でかけるんじゃないかと思いました。
これによると、負債性の部分を収益事業で取り戻しています。
a>bという同じ絵がかけます。
でも、二つの大きな違いは、
融資のほうはbを元手にaを伸ばす計画が(計画上では)いくらでも可能ということ。
と考えると、
結果として収益を得ることも目的とすることをいとわない助成金、というのもありですね。
融資と違って、お金で投資してお金で回収できないとすると、現状では金銭的には見返りは考えにくいので、どうしてもこのへんはお国やら自治体やらのお力をお借りするっぽいな、とか、だから行政はとりあえず再分配の主体づくりにせっせと励んでくれるといいのかもな、と、
とまあひとまずこの辺で。



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