、でも寝っ転がって広い空、
芝生の上に美術館でいただいた展示案内の紙を、
紙の上に近くのパン屋で買ったパンとコンビニで買った缶ビールを、
それをはさんでどっこらしょ、と、
乾杯!(カンッ)
一等星が曇り空を、かきわけ力強く
向こうの方で子供と犬が散歩、
子供が走り回って遊んでるのをみるとほっとするな、って
でもな、将来ここで育った子供はどうなるんやろね、
野山を見ないで育つとどうなるんやろうね、って
固めのパンをかじりかじり心の友が言いました
いやいや、ここにもでっかい山があるじゃん、
って、僕は目の前のでっかい高級レジデンスを指差して言いました
たしかに、
…うんたしかに。
心の友はイエスともノーともなく相槌をうちました
子供と、お父さんとお母さんと、犬。
「電車でな。
向かいに座っとるくたびれたサラリーマンのおっちゃん、薬指に指輪しとってな。
それ見て、ああ、この人は、もう、手に入れてるんやな。って。すごいなあ、って。」
「誰でもいいとかそういうことやないけど、けどな。」
結婚とか。家族とか。
「白馬の王子様は、いたとしても飽きるわw
毎日おるな、帰れ、とw」
「まだ出会ってないかもしれんし、もう出会った中にいるかもしれんしな、わからんな。
誰なんやろ。」
君と~出会えた~それが奇跡~♪
とかは「はぁ。」て感じでピンとこぬのだけれど、
偶然が折り重なって必然になるまでにある、意識か無意識か視線を通わせる瞬間
一期一会
「またここにきてパンとビールやろうな」と言い合って、友は帰るところに帰っていきました