2012年3月28日水曜日

ジブンゴト

社会のいろんな問題を、貧困で困っている人たちを、
『自分ごと』に考えよう!
というのが流行っていて、
とても素敵な時代だなあと思うけれど


『自分ごと』に
考えなきゃ!考えろよ!考えるべきだよ!
になると、どうもしっくりこない
いいこと言ってるし、その通りだなあとも思うけれど、やっぱりしっくりこない
これは、『ジブンゴト』の独り歩き?
「だってそもそも自分ごとじゃねーし 」
「つうか知らねーし」
これは本当にまっとうな感覚だと思う


「同じ日本人なんだから!」という言い方もしっくりこない
じゃあ、同じ人間として、世界の人たちはいいの?てなる


誰か言ってたっけ、
「今までバングラデシュに何回も足を運んだけれど、現地で友達ができて、初めてあの国を好きになったと気付いた」って



家族、親族、恋人、友人、知人、かどうか、これに尽きる気がする


想像力を働かせるのは大事、
思いやりは想像力から生まれるから、


でも、慈善と独善は紙一重


中身がどっちってことじゃなくて、
はたから、どっちに見えるかってこと



あと、えてして想像は燃えやすいけれどすぐ消えてしまうもの、それはすごく寂しい
でも、独善独善!とだけしか言わない世の中があるとしたら、それもすごく寂しい

(独善か慈善かなんて誰も区別できないよなあ、とも思うしね、)

2012年3月26日月曜日

頭の中


世の中を見下した時点で、誰かから見下されてる。

他人に素敵と思われたいなら、世の中を素敵と思うこと。

とってもシンプルな話


たとえば戦闘力100位中40位の力(40/100)があったとする。
その道を駆け上がって10位になろうとすると、上位層30人を蹴落とさないといけない。

違う戦闘力でも100位中40位の力があってうまく組み合わせられれば、
掛け算で、10000位中1600位。
あれ、簡単に上位1割に近づいた。
蹴落とされる人もいない。自分もニーズがある。
いいことづくし。
もうひとつ組み合わせれば・・・?
有機的な結合が大事。
計算方法あってるかな?

生きるフィールドを見直しちゃえって話

2012年3月22日木曜日

人生について思うこと


1.ぼけーっと穏やかに暮らしたい
2.みんな仲良く楽しく好きなことしてるのをはじっこで見てたい(一応輪の中)
3.うまいもん食って大きく伸びをしてよく寝たい
4.好きな音楽聴いて好きな本読んでそれについて好きな人たちと語りたい
5.孫に、「俺はじいちゃんの意志を継ぐ!」と言わせるように死にきる

2012年3月12日月曜日

3月11日

いい天気。

9時に家を出ると、風が軽い。


電車、盲目の方が、盲導犬と一緒に乗ってくる。
おじさんが席を譲る。
お礼を言って座る。
盲導犬は、他の乗客の邪魔にならないように、彼のすぐ傍に座る。
その前にいたおばさんは、その犬を他の乗客からかばうように、動線がスムーズになるように立ち位置を変える。


渋谷、スクランブル、驚くべき数の、見慣れた、知らない人たち。
遠くで、スピーカーから誰かが叫んでいる。
j-pop かなんかの宣伝トラックが、テンション高く通り過ぎる。


13時、ル・ヴァンという富ヶ谷のパン屋まで渋谷から歩く。
ハンズの脇を抜けたあたりから、人通りが少なくなる。
風の音が聞こえる。
向こうから、野菜ジュースを飲みながら歩いてきた赤い服の女の子が、すれ違いざまに、「っぷはぁ」と息を漏らす。喉が鳴ってコーラを買う。 うまい。


井の頭通り、通りの脇にあった小さな公園で、小さな子供と親のグループが遊んでいる。
欧米系の子供が、一心不乱に絵具をかきまぜている。 


代々木の住宅街、郵便屋さんが、荘厳な邸宅のインターホンを押す。
玄関から、品のよさそうな奥様が出てくる。
「郵便です」「はい、ご苦労様。」
屋敷を越えて道路を覆う、大樹の木陰。
白いセーターに赤いマフラーの、おしゃれな青年が一人、無表情で闊歩していく。


代々木公園のベンチ、買ったパンを食べる。
ずっしりもっちりしていて、「パンってうまいんだな」としみじみと感動する。
BIGFATなアメリカンパパが、5歳くらいの息子以上に無邪気に、ラジコンヘリの操作方法を熱心にティーチングしている。
息子はポカーンとしている。
3歳くらいの女の子は、マイペースに歌を歌っている。


パンがうまい。


パンをぼりぼり食べた食べカスがひざやらシャツやらに散らばっていて、通りすがりの外国人グループに「hey, boy!!」と爆笑される。


14時、少し肌寒くなったので、ベンチをたって歩く。
おじさんが、真剣な面持ちで噴水にカメラを向けている。
誰かが、向こうでギターをかき鳴らしている。
誰も聴いていない。
聴きにいこうかと思って、なんとなく興味が湧かなかったのでやっぱりやめる。


ジョギング中の三人のうちの一人、左足のソールがはがれる。
キンパツが、
「おまえ前もはがれたろ、」
と呆れる。
大ジョブっす、
とソールをはがし、またゆっくりと三人で走り始める。


小柄でスリムなおばあちゃんが、後ろ向きにウォーキングをしている。
オダギリジョー主演の「転々」という映画で、「後ろ向きに歩くと若返るんだよ」ってシーンがあって、それかな、と思う。
顔がほくほくしていてかわいい。


男の子が、ふらふらと楽しそうに、
お母さんは、「ちゃんと走りなさい」と、
少しむすっとして、自転車をこいでいく。




歩きながら、仙台のマンションの近くにあったバーのマスターをふと思い出す。
つけめんならぬ、つけそばみたいなのつくってくれた。
作り方教えてよって聞いても、企業秘密、と教えてくれなかった。
タンカレイは、 「ジンにしてはびっくりするほど上品に」 うまいこと、
バーボンだと、ハーパーが 「安定してちょうどいい濃厚さ」 だとか。
初めて行ったとき、いきなりハートランドをたのんだ俺を見て、「あー、こいつ、やるな」と、ピンときたんだって。
キリンの国産ビールで癖がなくて、ビンに刻印がされてんのが特徴。
いや、かなり適当だったけどね(笑)。


そのマスター、石巻出身で、親族を震災で亡くしたって言ってた。
朝方までずっと一緒に飲んで、かなりいろいろお互い喋ったけど、見せてくれた表情の中でたった一回だけ、俺の知らない類のものが垣間見えた。
怒りとも諦めとも違う、何か。
それはたぶんこれからもわかり得ないものなんだと思う。




代々木公園を出て、渋谷の神南あたり、結婚式のあとかな、幸せに溢れた正装の人たちが、楽しそうに騒いでいる。


東急百貨店の中、 アパレルのきれいなお姉さんが、服をたたんでいるのがエスカレーターから見える。
7階のジュンク堂では、みんな椅子に座って、思い思いの本を読む。


15時半、一冊買って出た後、勉強かな、とも思ったけど、結局帰ることにする。


最寄り駅から自宅までの帰り道、とろとろと歩いているおじいさんが、こじゃれた紙袋を持っている。もしかすると。奥さんへのホワイトデーかもしれないな。
わかんないけど。




時間はとまることはなかったし、 みんな、思い思いに過ごしていた。
思い、思い、一人、一人。


おぼろげな記憶なんだけど、ビートたけしが、


「20000人 の死者・行方不明者がいる」
 ではなく、
「その死・行方不明という現実を突きつけられて、行き場のない、深い悲しみを背負っている家族・親族・恋人・知人がいる。それが20000通りある」
ということなんだ


みたいなことを言っていたのを思い出した。
いや、ちょっと違うかもしんないし、ビートたけしじゃないかもしれない。
けど、なんか、思いだした。


マスターに、手紙を書こうと思う。
「おまえな、頑張れよ、応援してっからな。」って言ってもらったからね。


あー、勉強しよ、勉強。




p.s.


学生最後の春休みに単身ドイツに遊びに行ってる弟が、こんなメール送ってきた。
“May the victims souls rest in peace.”


日本語使えよ、日本人だろ。まあ、ドイツでも追悼してくれる、そういう空気があったのかな。わかんないけど。そうだといいな。
rest in peace.